
今年(2008)4月末に上野動物園でパンダのリンリンが死亡した。多くの人々に愛され、子供たちが毎日列をつくり花をたむけている姿をテレビで見た。幸い中国の国家主席が5月初めに来日した際、パンダを上野動物園に貸し出すと約束したという。
珍獣としてもてはやされているパンダは世界に800頭といわれ、世界自然保護動物に指定されている。いまだこの動物については知られていないことが多い。
世界に存在が知られたのは1869年3月。フランス人宣教師が中国四川省に入り、地主の家でパンダの毛皮を見る。彼は生きたパンダを見たいと思い、地元の人々の協力を得て探したが見つからず、毛皮と骨をヨーロッパに送り、「ジャイアントパンダ」と命名したという。その後ヨーロッパ人とアメリカ人によって四川省奥地まで捜索され、何頭かを捕らえることができた。現在、生息地は禁猟保護区として輸出を禁止している。飼育センターで人工繁殖に力を入れ、世界中が注目している。
パンダは大勢の人に感動を与え、「かわいい」といわせるのはなぜか。全体のからだつきが丸く、ぬいぐるみのようだからだ。飼育係によると、人間の幼児のように丸々していて、成長してもこの丸みを失わず、また動作も人間の子供によく似ているという。手を使って竹や笹を食べる姿や、地面にお尻をつき両足を投げ出して人間のような格好をする。手足を丸めてまん丸になって眠る。片手で目を隠すようなしぐさをする。木登りが大好きで、高いところまで登ると降りられなくて、うろうろしたあげく、どすんと落ちてしまうという不器用なところもある。頭が大きく、歩く時は上下にゆれる。足が短いのでお尻が大きく左右に振れて、ユーモラスな姿になるという。野生動物といっても肉食をしないので、他の動物や人間を襲うことはない。捕獲のときも少しも抵抗しない。無害で愛すべき動物で、動物園で人気者になっている。私はパンダの魅力は形と色にあると思う。白くて丸い大きな頭に、黒い丸目と鼻と耳。白いお腹に黒い手と足。この動物を創造した神は偉大なデザイナーであるといえる。このような動物を見る時、啓示4:11を思い浮かべる。「神よ、あなたは栄光と誉れと力を受けるにふさわしい方です。あなたはすべてのものを創造し、あなたのご意志によってすべてのものは存在し、創造されたからです」。
息子がパンダの取材に四川省に出かけたのは今年2月末。5月12日午後、四川大地震が起き、多大な人や家が失われた。朝日新聞によると、この地震で四川省自然保護区にあるパンダ保護研究センターから3頭のパンダが逃げ出し、行方不明になっている。管理局職員5人が死亡。えさ不足も深刻で、別の施設からタケノコを送るなど対応に追われている。同センターは中国最大のパンダ飼育の拠点として知られる。飼育小屋32ヵ所のうち14ヵ所が全壊。ほかの小屋も被害を受けた。ほかに逃げたパンダは職員が捕獲した。パンダ繁育研究基地はパンダの繁殖や生態研究のため、50頭余りを飼育している。被害前は1日3000~8000人の観光客が訪れる人気だったが、余震が続くなか、人の姿はまばらなようだ。地震当日、激しい揺れが襲った最中、赤ちゃんパンダのミルクの時間だった。哺乳瓶が床に落ち中身がこぼれ、赤ちゃんパンダはあわててオリの上へよじ登った。一方大人のパンダは監視モニターで確認したところ、揺れの間も平然とえさを食べたり眠ったりしていたという。
少ない理由は世界に知られたのが遅く、古い紋章には採用されていない。また数が減少しているため、普通動物園では見ることができなく親しみがない。パンダのイメージは、かわいい、子供らしい、遊園地、動物園、動物保護、中国など。業種には子供用品、コンピュータ関係、広告業、不動産など。